第16回プロデュース・カレッジ 「未来予測2015-2030~ライフ・イノベーション~」 開催報告

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 2015年2月28日に日本経済大学渋谷キャンパスにて、第16回プロデュース・カレッジを開催いたしました。

 今回は、シリーズ累計で1,200社を超える企業に導入されている未来予測レポートの著者である、株式会社アクアビットの代表取締役・田中栄氏を講師にお迎えし、講演とワークショップを行いました。当日は約40名の方に参加していただきました。

 前半は、『未来予測2015-2030~ライフ・イノベーション~』というテーマでご講演いただき、後半は、『生活に潜むライフイノベーションを探し、未来に流行りそうなものを考える』というお題で、参加者の皆様に5~6名のチームに分かれて議論を行い、各チームのアイディアを発表していただきました。

 まず前半では、「ライフ・イノベーション」の中の「予防医療」についてお話しいただきました。
 近年、新たな予防医療のビジネス、遺伝子・ゲノムを用いたものが既に出始めています。例えば、遺伝子検査を受け乳癌予防のため乳房切除に踏み切った女優のアンジェリーナ・ジョリー氏の例など、様々な具体例を交えながら、現在、そして未来に何が起きるのかといったお話を伺いました。

 人類は生命の設計図「ゲノム」を解読し、改変さえも可能になり始めています。
これにより、病気の根本的原因や老化のメカニズムの解明など、医療では革命的な変化が始まっています。また、生命を人為的に制御することは、医療だけでなく、農業や漁業、畜産などにも、多大な影響をもたらします。
 この「ライフ・イノベーション」により、我々の価値観やライフスタイルが大きく変わり始めており、新しいビジネスチャンスがたくさん生まれている、という興味深いお話を伺いました。

 ここで重要なことは、今までの「医療は経済力に関係なく皆平等」という社会から、「経済力が命を左右する」という社会に変わるということ。つまり、皆が平等に医療の恩恵を受けられないという現実に、我々が直面することになるということなのです。

 このように「ライフ・イノベーション」により、社会やビジネスがどう変わるのか。という講演内容を踏まえ、講演から得た気づきをさらに深めるために、後半では、ワークショップを行いました。

 
 ワークショップでは、アイスブレイクとして、自己紹介とご自身の健康法について話し合ったあと、「15年後に『ライフ•イノベーション』によりどんなビジネスが必要とされるか」について議論しました。会場からは、「ビックデータを活用した占いビジネス」など、様々なユニークなアイディアが出てきました。

 ZESDAでは、社会に存在する課題の本質を捉え、柔軟なアイディアと多様なネットワークによってイノベーションを起こす人材を『プロデューサー』と提唱しています。『プロデューサー』には、日々の生活の中で課題の本質を捉える『目利き』の力が大変重要です。

 参加者の皆様には、今回のプロデュース・カレッジを通じて、日々の生活に様々な変化を起こす『ライフ•イノベーション』という本質的な変化(メガトレンド)を知り、異業種の参加者の皆様が、議論しアイディアを出し合い、短い時間で意見をまとめることにより、『目利き』の重要性や、そのノウハウについて体験して頂けたのではないかと思います。

 今後もZESDAは、新たな気づきやビジネスアイディアが得られる場を提供していきたいと考えております。