第1回は、2/21(月)20時よりオンラインにて開催し、当団体代表の桜庭大輔から、「パラレルキャリアと私」と題した講演を行いました。
開催報告
「パラレルキャリアをやって欲しい」
現在、在ニューヨーク日本国総領事館にて勤務している桜庭さんは、10年前にNPO法人ZESDAを設立して以来、「コネ(人脈)」・「チエ(情報・スキル)」を「集める」「注ぐ」ことを通じて、地方の海外進出をプロデュースする活動を行っています。しかし、桜庭さんは、なぜパラレルキャリアをするのでしょうか。なぜパラレルキャリアができるのでしょうか。本人が解説してくれました。
まず、なぜパラレルキャリアをするのか。桜庭さんは「資源が少ない日本は、グローカルビジネスを行って、地方が海外から富を稼いでいかなければ、生き残っていけない。しかし、政府のチカラだけではそれは実現できないと考えたから。」と語ります。
では、忙しい官僚生活とどうやって、パラレルキャリアを両立させているのでしょうか。
「しかし、働かないで欲しい」
桜庭さんは「パラレルキャリアはみなさんにチャレンジしてもらいたいけれど、苦学生がバイトを掛け持ちするように、労働時間ばかりを増やしてはいけない」と語ります。その上で、ご自身の例を挙げながら、自分がこれまでのキャリアのなかで積み上げてきた「コネ」や「チエ」を「資本」として捉えて、なるべく労働はせず、「交換」したり、「運用」したりしながら、増幅させていく方法を詳しく語りました。
特に、コネからチエへの転換方法、すなわち、知り合いと知り合いを引き合わせて、自分との間ではなされないような二人の会話から、新しい学びを得ていくというテクニックは、明日からでも使えそうだなと思いました。
ZESDAが実践するプロデュースももちろんそうですが、自分ひとりで価値を創っていくことには限界があります。培った多様なコネやチエの組み合わせから創造性は生まれます。しかし、創造性を発揮するチャンスは簡単に訪れるものでもありません。今のキャリアを敢えて続けながら、コネとチエを蓄積し、チャンスを待って、掴んで、実力を発揮する、というのが、夢見るリアリストの戦略かもしれませんね。
- 協働する仲間へは声がけが大事だとはわかっていますが、かけ続けても反応が薄いと、心折れる時があります。どうしたら良いでしょうか?
- 自分は現場で動きまわる方が好きなのですが、それは労働だからあんまりよくないでしょうか…?あんまりコネやチエを意識せず、活動が楽しいからやる、でもよいものでしょうか?
- コロナ禍下の状況でうまくコネをつくる方法を教えてください。
- 信用力のある仕事に就いているとコネを得るのに有利なのは事実ですが、現役を引退した現在の自分はどう活動していけば良いでしょうか?
- 沢山のご活動をどのようにマネタイズに繋げていますか?
登壇者プロフィール
桜庭 大輔
NPO法人ZESDA代表/国家公務員 等
東京大学法学部卒。東京大学大学院法学政治学研究科、LSE、オックスフォード大学で修士号を取得。官庁勤務のかたわら、2011年にNPO法人ZESDAを創設し、パラレルキャリアでグローカルビジネスをプロデュースする活動を展開中。そのほかNPO法人Policy Garage監事、研究・イノベーション学会プロデュース研究分科会共同主査等、官業を補完する各種活動に従事。現在はニューヨーク勤務。
Twitter:@sakuchaan!
開催実績
タイトル | 「パラレルキャリアと私」 |
開催日時 | 2022年2月21日(月)20:00~21:30 |
主 催 | NPO法人ZESDA |
今、日本では、副業、複業、パラレルキャリアに踏み出したい人が増えています。
あなたが培ってきたスキルや人脈を求める人は、この世のどこかに必ずいます。今のままのあなたでも、まったく違う光に照らされれば、新たな輝きを放つ可能性があります。また、パラレルキャリアによって視野や交友関係が広がれば、本業にも大きなフィードバックが得られます。それらはあなたに「違い」をもたらすことでしょう。
一方で、みなさんの周りにはパラレルキャリアを謳歌している人は、まだまだ少なかったりして、自分の今の居場所から、何をどうすれば一歩踏み出せるのか、自分はどんなパラレルキャリアを歩めるのか、自信が持てなかったり、イメージが湧いていない人もまだまだ多いのが現実です。
2012年に発足したNPO法人ZESDAは、パラレルキャリア団体の老舗です。スタッフはじめ関係者のなかには、普段はコンサバな会社に身を置きながらも、課外活動での様々なチャレンジを通じて、新しい友達や新しいスキル、そして生きる手応えや新しいキャリアを手に入れた人材が山ほどいます。
そこで、“ZESDA Stand UP LIVE”では、様々な分野のパラレルキャリワーカーに登壇してもらい、どのようにパラレルキャリアを歩んでいるか、本業以外でどのようなコンテンツを発信しているか、等身大の事例をたくさんお届けしたいと思います。
人生と真剣に向き合う彼らの本音トークは、きっと、あなたの心の奥底の何かを呼び覚ましてくれると思います。そして、自分に「立ち上がれ!(Stand UP)」と囁くあなた自身に出会えることと思います。