【ZESDA通信Vol.13(2023年10月号)】パラレルキャリアで築いた住民との信頼関係。

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1) トップニュース

■ パラレルキャリアで築いた住民との信頼関係。業務の枠を超え地域をプロデュースする自治体職員として、連載コラム「住民からの感謝状(自治体通信)」にZESDAスタッフが特集されました。

 人口急減・超高齢社会を迎えた今、自治体の経営は転換期にさしかかっています。そうした中、危機感をもちつつ、経営感覚をもって課題解決に取り組む自治体を情報提供で支援しているのが『自治体通信』です。同誌の連載コラム「住民からの感謝状」にZESDAの佐山シニアプロデューサーが特集されました。

▲住民から感謝の言葉を受けた自治体職員をクローズアップする「住民からの感謝状(自治体通信)」。

 自治体の職員は日々、住民生活の維持・向上を図るべく、業務に取り組んでいます。そうした日常でもらう住民からの「感謝の言葉」は、職員にとって励みとなり、ときには、業務の本質に改めて気づかせてくれるヒントにもなります。とはいえ、実際に住民から感謝の言葉をもらえる機会はそう多くはありません。今回、光栄なことに、パラレルキャリア活動を通じて住民との新たな信頼関係を築き、感謝の言葉を受けた先進的な自治体職員の事例として、佐山シニアプロデューサーにスポットがあたりました。

▲藍染づくりの復興に尽力したことで感謝の言葉をいただきました。

  • かつては 佐野市の伝統産業でありながら明治後期に途絶えた「佐野藍」。市民有志で立ち上げた復活プロジェクトをパラレルキャリアでプロデュース。

 佐山シニアプロデューサーは、佐野市で生産された藍草や藍染を世界へ発信するプロデュース活動を行なっています。きっかけは、自治体研修の一環で出会った藍草生産者の方々の伝統産業の復興に対する熱い想いに触れたことでした。

▲藍草生産者のひとりである小竹さん(真ん中)たちの熱い想いに触発された佐山シニアプロデューサー(左)。映像制作が専門の三宅ZESDAスタッフも合流し、PR動画を制作し、NYで上映しました。

  • 自治体職員としての「使命感」と目の前にいる住民の方への「共感」。パラレルキャリアで自分の想いが広がる。

 自治体職員としての本質的な使命感に基づいた行動は、徐々に周囲の人々を巻き込んでいきます。庁内でも佐野藍染づくりに対する支援を呼びかけてきた結果、市としてPRを後押しすることにもつながりました。
 忙しい日々の中で、パラレルキャリアを始めることに不安や心配を感じている方は多いと思います。しかし、ZESDAには、公務員のみならず、企業人、研究者、各種士業、デザイナー、エンジニアなど多様な職種のスタッフが集っており、本業の合間を縫って、皆で協働しながら地域産業を支援しています。佐山シニアプロデューサーのように、自治体職員としての本業にも大きなフィードバックをもたらせるのがパラレルキャリアの魅力です。日本の埋もれた産業や地域の課題解決に意欲を持っている方をZESDAはいつでも歓迎いたします。

▲「使命感」と「共感」の行動で佐野市住民の方々の輪もどんどん大きくなっています。

2) ZESDA主催のイベント情報

■ グローカル・ビジネス・セミナー(GLBS)

(地方の中小企業の海外進出の事例を研究するセミナーシリーズ。明治大学奥山雅之研究室と共催)

グローカルビジネスで広く世界をみてみよう|#25 Expand the World|明治大学 政治経済学部(YouTube 5分52秒)

  • 次回告知

詳細が決まり次第ご案内します。

  • 開催レポート

 去る10月23日、【グローカル・ビジネス・セミナー Vol.25】GSアライアンス株式会社(冨士色素株式会社グループ)代表取締役 森良平氏「地球を守るグローカルビジネス」を開催しました。

講演動画はこちらからご覧いただけます。

■ プロデュース人材育成講座 (PSRi)

(イノベーションを促進する様々なプロデューサー人材から手法を学ぶセミナーシリーズ。研究・イノベーション学会プロデュース研究分科会と共催)

  • 次回告知

 11月に開催予定です。名古屋大学ニューロサイエンス研究センター創設者・初代センター長(現シニアリサーチフェロー)の森郁恵先生(Ph.D)にご登壇いただきます。ご期待ください。

森郁恵先生が取り組む線虫研究がNHKサイエンスZEROで取り上げられました。

  • 開催レポート

 去る4月28日、【プロデュース人材育成講座 Vol.10】株式会社STORY コミュニケーションデザイナー 若松悠夏氏「場のプロデュース〜コミュニティ運営のその先へ〜」を開催しました。

講演動画はこちらからご覧いただけます。

■ ZESDA Stand Up LIVE (ZSUL)

(パラレルキャリアで活躍する人材の経験をシェアするセミナー・シリーズ)

  • 次回告知

詳細が決まり次第ご案内します。

  • 開催レポート

 去る9月1日、【ZESDA Stand UP LIVE #9】吉平健治氏「長い物に巻かれないようにするには?」を開催しました。

講演動画はこちらからご覧いただけます。

3) 各プロジェクトの活動報告

 ZESDAは、日本各地でグローカルビジネス(地方の中小企業等の海外進出)をプロデュースしています。各プロジェクトの活動情報をご報告します。

■ 奄美プロジェクト
(鹿児島県奄美大島地域をプロデュース)

  • 「AMAMIバニラファームカフェ Pole Pole」が遂にオープン!

 ZESDA元理事の林あすかさんとご一家が行なっているバニラビーンズの国内・海外展開事業の多角化戦略として、2023年10月17日に「AMAMIバニラファームカフェ Pole Pole」がオープンしました。「Pole Pole」の意味はスワヒリ語で「ゆっくりゆっくり」、奄美の言葉では「よーりよーり」です。オーナーの林さんご夫婦は、農林水産省時代にタンザニアへの赴任経験があり、タンザニアに強い想いを抱いておられます。バニラビーンズ栽培に興味を持ったのも、タンザニアのバニラ農園を視察、気候や風土が奄美大島と似ていると感じたから。帰国後早速起業して、2022年からバニラビーンズ事業を開始されました。カフェは2500坪と広大なバニラ農園に併設されており、将来的には宿泊施設も開業予定です。奄美の森に囲まれた広々としたスペースで、美味しいバニラスイーツと軽食をいただくことができます。奄美大島の新たな観光スポットとして、地域の活性化への期待値も高く、自治体や民間企業から熱視線を浴びています。ZESDAはこれからも林さんご夫妻をサポートしていきます!

▲パイン色を基調にした外観やカラフルなバニラパフェなど、バニラカフェには「映える」要素がふんだんに盛り込まれています。

▲オープン初日はマスコミの取材も。ZESDAも開店祝いのお花を贈呈しました。

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■ 馬路村プロジェクト
(高知県馬路村産柚子の海外展開プロデュース)

 ZESDAが柚子(加工品)の海外販売プロジェクトなどを支援している高知県馬路村農協が、優れた活動を行う農林水産事業者を表彰する「天皇杯」に選ばれました。高知県内では32年ぶりの受賞です。農林水産省と(公財)日本農林漁業振興会は、優秀な活動を行う一次産業事業者を毎年表彰しており、「天皇杯」はその最高位に位置します。園芸、畜産など7部門のうち、馬路村農協は「多角化経営」部門で選出されました。選出理由は、有機栽培を行う上での「馬路村ゆず栽培の指針」を策定したこと、2001年からは村内の全農家がその指針に従って有機栽培に取り組んでいること、そして柚子加工品の生産過程で発生した残渣を堆肥化して農業者に無料配布し、安全・安心な循環型農業に取り組んでいることが高く評価されました。
 また、馬路村の「田舎」のイメージを前面に押し出した販売戦略により、柚子商品のファンだけでなく馬路村に愛着を持つ消費者が増加し、観光客の誘致につながったことも評価されました。ZESDAは、馬路村柚子商品の海外展開という多角化戦略の一端を担ってきました。これからも馬路村の発展につながる支援となるよう努めてまいります。

▲高知県内で32年ぶりの受賞となりました。

■ Glocal Collaborationプロジェクト
(地方の伝統工芸職人の海外進出を海外の県人会とプロデュース)

 日本各地には素晴らしい固有の文化や特産品がたくさんあります。また、世界各地には日本の地方出身者の「県人会」が多数存在しており、活発に活動しています。ZESDAは、海外進出を考える故郷の人々と、世界の県人会の人々を結びつけられれば、効果的にグローカルビジネスを展開できると考え、【ZESDA Stand UP LIVE#6】八木温子&市川哲郎「伝統工芸とパラレルキャリア~匠の技を残すために私たちが複業を選んだ理由~」で登壇いただいた8PEACEの八木温子さんらとともに新プロジェクト「Glocal Collaboration」を行なっています。

  • 第2弾 NY和歌山県人会とのGlocal Collaborationが開始!

 第1弾の長崎県に続き、和歌山県をテーマにしたNY和歌山県人会とのGlocal Collaboration第2弾が開始しました。8peaceの市川氏や八木氏、NY和歌山県人会長、和歌山県内の協力者がオンラインで集い、キックオフミーティングが行われました。和歌山県を世界に!の想いをひとつに、活気あふれる議論が展開されました。今後にご期待ください。

▲和歌山県を世界に!想いはひとつです。

4) 関連団体の活動情報等

■ 日曜朝最先端探訪シリーズ(慶應義塾大学先端生命科学研究所 冨田勝名誉教授 企画・運営)

ZESDAがお世話になっている慶應大先端生命科学研究所の冨田勝名誉教授が企画・運営している無料オンラインで開催されるシリーズです。第34回が以下の内容で開催されます。

■ 人工クモ糸のスパイバー社は現在時価総額1400億円超

スパイバー社は「微生物に遺伝子を挿入してそのタンパク質を大量生産する」という、できそうでできなかったその技術を世界で初めて確立。
CEOの関山和秀さんがクモ糸の人工合成を目指して研究をスタートしたのは大学時代。
その後、大学院生時代に起業し、多くの苦難を乗り越えて、商品化に成功。
現在は日本で7社しかない「ユニコーン企業」へ成長した。
NASAもUSArmyも断念したという夢の技術。
関山さんが優等生だったら、ここまでこれなかったかもしれません。

参加費は無料です。

みなさま、ふるってご参加ください。

【↓詳細・お申し込みはこちら↓】
https://biolab34.peatix.com/

■ 参考記事

■ 小川製作所

 第5回PSRiものづくり三代目が日本経済の「ファクト」を毎日ツイートする理由~経済統計(ファクト)で確認する日本経済の現在地と課題~にご登壇いただいた小川製作所さんは、確かなデータ分析によって日本経済の実態を日々発信しています。最新記事をお届けします。

■ 連載「現役官僚のニューヨーク駐在日記」

 ZESDAスタッフでNY駐在中の現役官僚が「中の人」ならではの視点で日米の行政・社会構造を比較分析していく「現役官僚のニューヨーク駐在日記」連載記事です。今回はニューヨーク名物の「パレード」について紹介します。

橘宏樹 『現役官僚のニューヨーク駐在日記 第10話「パレード」から読み解くニューヨーク』

5) ZESDAの提供サービス等

ZESDAパラレルキャリア・コンサルティング・サービス【有料】

 2012年の創設以来、ZESDAでは多種多様なスタッフがパラレルキャリア活動を展開してきました。組織が蓄積してきた経験を基に開発された独自のワークシートを用いて、あなたに合ったパラレルキャリア探しのご相談に応じます。

■ ZESDAの情報発信

■ ZESDAの出版書籍等

    • 『グローカルビジネスのすすめ(紫洲書院)』(NPO法人ZESDA/明治大学奥山雅之教授共著)
      日本初のグローカルビジネス(地方の海外進出)事例集!
    • 『プロデューサーシップのすすめ(紫洲書院)』(NPO法人ZESDA/研究・イノベーション学会プロデュース研究分科会共著)
      ■ 普通のビジネスパーソンが「普通でなくなる」マインドと技術を伝授!『新版プロデューサーシップのすすめ』〜紫州書院〜 好評発売中!ZESDAが提唱する日本型のイノベーション手法「プロデューサーシップ®」。その理論の下に16の事例を体系的にまとめた「プロデューサーシップのすすめ」が、新規載録を加えて装丁も新たに、さらにお求めやすい価格で新版をリリースしました!Kindle版もあり、Unlimited(読み放題)にも加入してます!ぜひぜひお読みください!

       

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イノベーションを起こさせる人材の手腕に注目。『新版 プロデューサーシップのすすめ』でビジネスの真髄を学ぶ(Ignite)

「戦わずして勝つ」ための仕事のノウハウを収録 『新版 プロデューサーシップのすすめ』

『新版プロデューサーシップのすすめ』発売!旧版からどうアップデートしたのかをまとめました

誰かと競わない、サバイバルを目的にしない。ビジネスパーソンが“戦わずして勝つ”ためのノウハウ集『新版 プロデューサーシップのすすめ』が発売開始!

  • 【世界難関大合格】現役官僚が教える留学対策講座~戦略から英語勉強法まで~(講師:橘宏樹)
    オックスフォード大学、ケンブリッジ大学、ハーバード大学、コロンビア大学など、数々の名門大学への合格実績を誇る講座です。履歴書・志望動機書・推薦状の書き方や英語の勉強法はもちろんのこと、欧米エリートの文化や哲学に関する深い理解に基づいた、独自のTipsを伝授する人気の講座です。動画視聴料は2000円です。

■ ZESDAへの各種ご相談などお問い合わせはこちらまで。