イノベーションが起きる企業に共通する3つの条件 (第10回ZESDAプロデュース・カフェ )

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2014年1月18日に日本経済大学大学院246ホールにて第10回ZESDAプロデュース・カフェ 「時代の変化をいかに読み解くか~イノベーションこそ日本の活力」を開催致しました。

プロデュース・カフェでは、最初にワールド・カフェ形式のワークショップを行い、次にプロデューシングをテーマとしたゲストの講演を聞いた後、講演で得た気付きを元に再びワールド・カフェを行い、議論を深めるという形式を採っています。

今回は「1つではなく『多様なニーズ発信型のイノベーションである』ことの重要性」というテーマで参加者の方に議論して頂きました。


また、講師は元 富士ゼロックス常務取締役、現 アキ・インターナショナル代表、メンター三田会副会長、一般社団法人デザイン思考研究所理事を務める上谷達也氏です。「時代の変化をいかに読み解くか~イノベーションこそ日本の活力」というテーマでお話しして頂きました。上谷氏は、日本及び米国での企業経営、 シリコンバレーでの会社設立の経験をお持ちであり、学生や若者の起業支援も行っていらっしゃいます。

それでは、講演の内容について、簡単にご紹介させて頂きます。


上谷氏の講演は多岐に渡り、日本とアメリカ、シリコンバレーとの違いから起業について、世界で通用する人材とは、そしてこれから日本を更に発展させる為に必要なこと等、上谷氏の実体験をもとにお話し頂きました。

まず日本とアメリカとの企業文化の違いについてですが、アメリカでは夢があれば育てていこうという空気があり「メンター」がいること、1000社投資をした内の数社の成功で投資回収ができること等を挙げられました。現在の日本は海外と比べ、ひとつの企業が様々なビジネスを手掛けてしまっており、強みに特化できておらず「デパート型経営」になっているとご指摘されました。


また、シリコンバレーでは、小さな企業でも常にグローバル市場を見据えており、全世界で顧客の求めるニーズを満たす商品を創るため、経営、技術、マーケティング等、様々な分野のスペシャリストの意見を得ているとのことです。

更に、イノベーションを起こし、マインドセットを変革する為の「デザイン思考」のステップについてもお話し頂きました。

そして、日本が活性化し発展するには、若い人の力が不可欠であるとのことでした。若手社員も、自分が社長だとしたら、という気持ちで仕事に取り組むこと、TEDなどを通じ世界の超一流の人々のアイディアに触れること、感性を磨き強い独創力に富んだ企画力を磨くことなどが求められる、というお言葉を頂きました。

以上のようなご講演を踏まえ、今回のワールドカフェでは、「コップ」を取り上げて議論しました。まず、コップに対する不満や用途、ニーズを様々なバックグラウンドを持つ参加者に意見交換をして頂きました。そして最後に、「伊勢丹、イオン、ローソンで同時提供することを想定した、コップに替わる新しい商品・サービス等を考える」というテーマで具体的な商品を考案して頂きました。参加者はコップとその用途に関する様々なニーズを掘り下げて議論することを通じ、創造性溢れる新しい商品・サービスのアイデアを発表していました。

イベント終了後は上谷氏にもご参加頂いて懇親会が行われ、参加者同士での活発な交流が行われました。懇親会は毎回行っています。普段は出会わない異業種の方と交流していただき、新たな気づきやビジネス・チャンスが得られる場を今後とも提供していきたいと思います。

また、次回のプロデュース・カフェは2月22日(土)13:00~16:00に第2回、第7回のプロデュース・カフェでも講演して頂いた、日本経済大学教授 鈴木浩氏に「プロデューサーに必要な冒険心(仮題)(メタエンジニアリング第3回)」をテーマに開催予定です。詳細は今月末に当blogや、zesdaのFB(https://www.facebook.com/zesda.since2012)、ホームページ(http://www.zesda.jp/)等にアップ致します。皆様のイノベーションを起こす為の思考や日本の発展、ベンチャーや世界で通用する人間になる為のヒントになれば幸いです。ぜひご参加ください!!

(dayan)