多くの方にお申し込みいただき、ありがとうございました。
近年、新たな市場を求めて地方の企業が国外市場へ事業展開する動き(グローカル・ビジネス)が活発になっています。しかし、地方の中小企業が国外市場を正確に捉えて持続可能な事業展開を行うことは、海外人材の不足(語学能力含む)、ITスキル、カントリーリスク等一般的にはまだまだハードルが高いのが現実です。
そこで、グローカル・ビジネスの実態把握を通じて特有のマネジメント理論の確立を目指して研究している明治大学奥山雅之研究室と、地域企業に対して都市人材の海外ネットワークやスキルをプロボノ活動によって提供してグローカル・ビジネスの支援に一定の成果を上げているNPO法人ZESDAが協働し、地域の中小企業におけるグローカルビジネスの成功事例や興味深い挑戦事例に関わったキーパーソンを招聘して事例研究を行って知見を貯め、また研究・ビジネス人材のネットワーク・コミュニティを構築することを通じて、グローカル・ビジネスの発展に貢献するべく、グローカル・ビジネス・セミナーのシリーズを企画していきます。
今回のセミナーについて
スシ・ラーメンの次に来るものは?
古くは葛飾北斎の浮世絵に始まり、現代ではアニメ・漫画といったポップカルチャーまで、ジャポニズムが根付いている印象が強いフランス。欧州の中でも親日的な印象の強い国ですが、もちろん美食の国として、“食”に関しても関心が高いことが伺えます。特に首都であるパリでは寿司やラーメンと言った日本食が定着しつつあるようにも見受けられますが、果たしてその次として、現在フランス国民に愛されている日本食があるのでしょうか。
コロナ禍以降を含めて現代のライフスタイルや価値観の変化に伴い、欧州およびフランスの人々が求める日本食のトレンドにはどういった傾向があるのでしょうか。そして、そのような中で、グローカルビジネスとしての日本食にはどのような活路が見えてくるのでしょうか。
グローカルビジネスとしての日本食の未来
今回のセミナーに登壇する西尾さんは、ジェトロパリ 農林水産・食品ディレクターとして、2021年より日本産食品の欧州への輸出拡大を担当し、多くの事例・現場に携わる中で、文化的な価値観とビジネスとのギャップが課題だと感じています。文化的な訴求だけでなく経済的な経営主体の必要性や、フランスで生活する人々のライフスタイルや価値観に沿った提案といったマーケティングの視点も必要であると考えています。
また、西尾さんはZESDAの副代表理事としてこれまでも食品をテーマにグローカルビジネスに尽力してきた経験から、農業大国でもあるフランスにいかに日本ならではの農産物・加工品を展開していくべきかということについて日々想いを巡らせています。
そこで今回は西尾さんに具体的な日本産食品の欧州展開事例をご紹介頂くとともに、グローカルビジネスとして成功させていくためにどういった考え方や枠組みが必要となってくるのか、その鍵を探ります。
今回のセミナーでは、西尾さんに以下のことをお話いただく予定です。
- フランスにおける日本食産業のトレンド
- 文化的側面とビジネスとのギャップ
- これから狙っていくべき日本食のプロモーションの仕掛け方
登壇者プロフィール
西尾 友宏(にしお ともひろ)
ジェトロパリ 農林水産・食品ディレクター
NPO法人ZESDA 副代表理事
大学卒業後農林水産省入省。以後、家畜衛生、食肉流通、法令審査などに従事。
2015年から2018年まで長野県川上村に出向し地方創生施作の企画運用を実質。
2021年7月より現職。日本産食品の欧州への輸出拡大を担当。
奥山 雅之(おくやま まさゆき)
明治大学政治経済学部 教授
中小企業施策の企画・立案に長く携わるとともに、各自治体の施策検討委員会委員などを務める。専門は地域産業、中小企業、地域ビジネス、起業、製造業のサービス化、企業診断、産業政策など。博士(経済学)。科学研究費を得てグローカルビジネスを研究中。
セミナー詳細
タイトル | 「パリの日本食最前線」 |
開催日時 | 2023年4月12日(水)20:00~21:30 |
開催形式 | ZOOMを活用したオンライン開催 ※お申し込み後、ZOOMリンクを送らせていただきます。 |
料 金 | 無料 |
主 催 | NPO法人ZESDA 明治大学奥山雅之研究室 |
共 催 | 研究・イノベーション学会プロデュース研究分科会 |