皆様こんにちは。
ZESDAスタッフの北村です。
東日本大震災後、復興費の活用などで海外での日本製品の展示会などがある機会が多くなっています。
日本の高品質な「技術」「文化」「ひとづくり」をジャパンブランドとして世界各国に積極的に発信することを、外務省などが推進してきた結果だと思います。
私は最近までロンドンに留学していたのですが、ある時、日本の工芸品展示があった際に、ボランティアとして参加したことがありました。
そこで、ZESDAは日本企業の海外進出を後押ししている団体ですので、そのときのお話を少し書きたいと思います。
その展示会では職人の方々が日本から復興費などを活用していらっしゃっていました。
職人さんたちのスタンスも『いますぐに商売にしたい』『何となくきた』『仲良しの職人さんが参加するから』など様々な状況でした。
ロンドンでのバイヤーさんたちの評判は、というと、手作りの鞄などはかなり高価なものであっても、展示品で良いからぜひ購入したいという申し出が殺到し、
展示品として持ち込んだものもどんどん売れていきました。また益子焼きもかなり評判がよかったです。
同じように和柄のがま口、着物をリサイクルしたガウンなども大変人気がありました。
しかし、とても完成度の高いほうき、化粧ブラシ、などは、美しいのですが、価格が高くなかなか難しかったようです。
余談ですが、実は私も会場で化粧ブラシを購入しました(かなり高価です)。しかし、なんとすぐに壊れてしまいました。ブラシと柄の部分が外れてしまい自分で修理しました。
確かにブラシは職人さんが手で植えてすばらしい毛を使用し肌触りも良いのですが、これでは製品全体としてのクオリティがどうかと思ってしまいました。
ちなみにこの会社は家族経営で、娘さんが現社長でもあるので、職人さんとのコミュニケーションの問題もあるのかな、などと想像してしまいました(あくまで私の推測です)。
一番人気は印伝で、ロンドンの有名美術館のバイヤーが購入していきました。
総じて、日本の工芸品はとても技術力が高くきちんとマーケティングが成功すれるのではないかと手応えを感じました。
そのときに外国のバイヤーさんたちにいただいたアドバイスは、
1)色や柄はシックな方が高級感がある
2)実際手に取ってみると良さがわかる
3)ほかの国の商品と比べると決して高価ではない
4)アジアの製品としたくくりで考えると中国製品の存在やイメージがあるので高級感と結びつきにくい
などといったものでした。
ちなみに、私の個人的意見ですが、海外の高級リゾートホテルなどに行くと高価なセレクトショップがあって、地元のハイレベルな工芸品が展示してあったりして、購入する人も多いですよね。日本の工芸品も海外のホテルのインテリアとして使用してもらえるようなルートの開発(建築家とのコラボ)、またミュージアムショップなどにおいてもらい、感度の高い人々に実際みて触れてもらう機会がふえると良いのではと思いました。
以上は、すべて私個人の意見ですが、ご参考になれば幸いです。
どうぞよろしくお願いします。
ZESDAスタッフ
北村美和子