天才クリエイターの後ろにこの名プロデューサーあり!!

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【書評】ジブリの哲学――変わるものと変わらないもの

ジブリの哲学――変わるものと変わらないもの

宮崎駿と高畑勲。
2人の天才・アニメ―ション監督の間とそばに居続けてからこそ
書けたあんなことやこんなこと。

本著の様々なところから、ジブリの哲学と精神(スピリット)がふんだんとそしてヒシヒシ
と感じられる。

名プロデューサー:鈴木敏夫氏がいかにアクの強い2人の天才とともに
ジブリらしさを足らしめる哲学とブランドを形成していったのかについての
知見が盛り込まれたこの一冊は読みごたえが十分すぎます。

ジブリ作品がなぜ人々の心をつかんで離さないのか。
ジブリ作品がなぜ面白いのかについていまいち理解できていそうでなかなか
うまく言葉で表現できない人には特におすすめです。

鈴木敏夫氏は本著のなかで、ディズニースタジオと比較しながら、
スタジオジブリを町工場と表現しています。

そして鈴木氏はこれからも大きくするつもりはないと高々と宣言しています。
理由は明らかです。

それは、人々の心をつかんで離さない時代性と普遍性のこもった、
強いこだわりのアニメーションを制作し続けるという哲学があるからです。

スタジオ・ジブリにはこの一本筋の通った背骨(=哲学)があるからこそ、
どんな時も、そしておそらくこれからもぶれずに
アニメを通じて感動を生み出し続けられるのでしょう。

また設立のまもない
海外ビジネスの「プロデュース」を普及させるNPOの一スタッフとして、
スタジオ・ジブリに負けない高邁なる哲学とビジョンを持って、
少しでも世の中に貢献したいと思う。

 

ジブリの哲学――変わるものと変わらないもの

ジブリの哲学――変わるものと変わらないもの