開催報告【グローカル・ビジネス・セミナー Vol.16】中小企業だからこそ実現できる東南アジア進出戦略~東南アジアで実績を残す経営者のあり方~

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明治大学奥山雅之研究室と共にお届けするグローカル・ビジネス・セミナー。

今回は第16回として、「中小企業だからこそ実現できる東南アジア進出戦略~東南アジアで実績を残す経営者のあり方~」が2/7(月)19時よりオンラインにて開催いたしました。講師として、横川敏幸氏(KANTAN株式会社代表取締役)と日比健人氏(株式会社Go Bound代表)のお二人をお招きし、日本の中小企業が東南アジアに進出するときの戦略について具体例をもとにお話いただきました。

開催報告

重要なのは「現地代理店との信頼関係を築くこと」

まずは横川さんより、日本の貿易実績や、世界の人口・GDP推移といった、マクロの市場の変化について解説頂き、東南アジアの存在感の高まりについてお話をうかがいました。さらには、データにとどまらず、ご自身の商社時代のビジネス経験をもとに、東南アジアへ進出することのメリット、具体的な輸出に関する課題についてもご紹介いただきました。その中でも、現地代理店との信頼関係を築くことが特に重要だと強調されていました。

それではいかに現地代理店との関係性を構築していくのか。この課題を解決していくのが、ズバリ”動画”だと語るのが日比さん。ご自身がサポートに入られた、中小企業の現地代理店向けの商品紹介動画の例をもとに、単なる広告動画ではなく、関係構築の一助となる動画の作成・利用方法について語っていただきました。なかでも、動画の形でわかりやすく伝える、ということ以上に、ビジネスの経営者本人が熱量をもって伝えることが重要だというお話は、実際に動画を具体例として見たからこそ、なるほど!、とイベント参加者の皆さん一同が身をもって理解されていたように思います。

「地方企業が東南アジアへ輸出開拓するためのセミナーを全国各地で開催したい!」

後半は、モデレーターの奥山先生より議論をさらに深めていただきつつ、参加者の方からの質疑に答えていく時間です。

質疑、コメントもたくさん飛び交い、現地代理店との関係性構築の具体的な動き方や、講師のお二人が今までそういった中小企業の海外進出をプロデュースをされてきた手法などについて議論が深まりました。いずれのお話でも、お二人の東南アジアのビジネスの実態や働く人々への深い知見とご経験から、具体的な実例を用いたお話が多く出てきたことが印象的でした。

講師のお二人は「地方企業が東南アジアへ輸出開拓するためのセミナーを全国各地で開催したい!」とのことで、クラウドファンディングも呼びかけており、無事目標金額を達成されたとのことです。これから実際に全国でのセミナー開催を実施されていくことで、益々グローカルビジネス発展に寄与いただくことを大いに期待しつつ、本イベントも幕を閉じました。

最後までお付き合いいただいた方、本当にありがとうございました!

登壇者プロフィール

横川 敏幸

KANTAN株式会社 代表取締役

「地方と海外(東南アジア)が直接繋がり、新たな価値を提供していく【Local to Localビジネス】」を推進するため、小規模でもコロナ禍でも輸出事業を構築できる【映像現地販売代理店】のビジネスモデルを提案。 市場調査、マッチングから海外事業設計支援まで貿易全般の実務サポートを提供。

前職は大手商社にて約20年に渡り30カ国以上で輸出事業に携わり、海外現地法人責任者、海外企業の社外取締役など歴任し実務からマネジメントまで経験。 地方にこそ、世界に通用する製品があり、同時に、世界に自社製品を広めたい企業の輸出事業立ち上げをサポートする為、KANTAN株式会社を設立。

兵庫県西宮市出身、鎌倉在住 49歳で脱サラ、「旅するように仕事する」ライフスタイルを目指しセカンドキャリア構築中!

日比 健人

株式会社Go Bound 代表
KANTAN株式会社 事業部長

東南アジアで売上を生むブランディングサービス「Go Bound」を展開中(プロモーションビデオはこちら »)。

自身のカナダ・トロントでの留学経験で導いた「経営者が売上を生む英語学習方法」と、「動画1本で売上を生むマーケティング戦略」を組み合わせることで、日本企業が低リスクかつ高パフォーマンスで海外にリーチできることを伝えている。

出身が北海道、母校が静岡、初めての海外業務がミャンマーであることから、”Local to Local(日本の地方から世界の地方へ)”をテーマに活動中。

奥山 雅之

明治大学政治経済学部 教授

中小企業施策の企画・立案に長く携わるとともに、各自治体の施策検討委員会委員などを務める。専門は地域産業、中小企業、地域ビジネス、起業、製造業のサービス化、企業診断、産業政策など。博士(経済学)。科学研究費を得てグローカルビジネスを研究中。

開催実績

タイトル 『中小企業だからこそ実現できる東南アジア進出戦略』~東南アジアで実績を残す経営者のあり方~
開催日時 2022年2月7日(月)19:00~20:00
主 催 NPO法人ZESDA
明治大学奥山雅之研究室
共 催 研究・イノベーション学会プロデュース研究分科会
グローカル・ビジネス・セミナーについて

近年、新たな市場を求めて地方の企業が国外市場へ事業展開する動き(グローカル・ビジネス)が活発になっています。しかし、地方の中小企業が国外市場を正確に捉えて持続可能な事業展開を行うことは、海外人材の不足(語学能力含む)、ITスキル、カントリーリスク等一般的にはまだまだハードルが高いのが現実です。

そこで、グローカル・ビジネスの実態把握を通じて特有のマネジメント理論の確立を目指して研究している明治大学奥山雅之研究室と、地域企業に対して都市人材の海外ネットワークやスキルをプロボノ活動によって提供してグローカル・ビジネスの支援に一定の成果を上げているNPO法人ZESDAが協働し、地域の中小企業におけるグローカルビジネスの成功事例や興味深い挑戦事例に関わったキーパーソンを招聘して事例研究を行って知見を貯め、また研究・ビジネス人材のネットワーク・コミュニティを構築することを通じて、グローカル・ビジネスの発展に貢献するべく、グローカル・ビジネス・セミナーのシリーズを企画していきます。