「プロデューサーシップ~創造する組織人の条件~」 第18回プロデュース・カレッジ 開催報告

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猛暑もいくらかやわらぎ、肌寒さも感じ始める今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

我々NPO法人ZESDAは、2015年8月22日に第18回プロデュース・カレッジ「プロデューサーシップ~創造する組織人の条件~」を開催致しました。

講師には、現在、青山学院大学経営学部教授でいらっしゃいます、山下勝教授をお招きしました。

経営組織論がご専門の山下教授は、近年、「プロデューサーシップ」という新しい概念を提唱されており、今回はこの「プロデューサーシップ」について、先生のご著書をふまえたご講演をいただきました。

プロデューサーシップ 創造する組織人の条件

ZESDAのミッションの中核でもある『プロデューサーシップ』。

山下教授はこの「プロデューサーシップ」を、「人をワクワクさせるようなアイデアを、周りの人をワクワクさせながら実行すること」として捉えられます。

「専門化」が進み「分業」が徹底された現在の日本の企業組織。

そのような環境において、「なにか新しくておもしろいもの」を企業が生み出していくためにはどうすればいいのか?

山下教授は、「営業や開発、生産といった各部門の人たちが、プロフェッショナルとしての各自の専門分野にこだわったまま、自分たちの仕事をただこなしていくような、部分最適的なやり方では難しい」と分析されます。

このような各専門分野での分業がすすんだ組織のメンバーの関係性である『関係性レベル1』、そしてこれを一歩進めた「ウマの合う、一緒に働きたい関係」である『関係性レベル2』をそれぞれ説明された上で、山下教授は、さらにもう一歩踏み込んだ関係性である『関係性レベル3』、すなわち

仲の良いメンバーがそれぞれの職域を柔軟に組み替えながら、新しい価値を創造できる関係

の重要性を強く主張されます。

「現代の『分業の壁』を乗り越えて、『全体的』な視野を持った人間が、一緒に働く人をワクワクさせながら、ときにはそれぞれの職域に干渉し合い、ときにはその間で起こる衝突を解決しながら、『全体として』ワクワクするものを作り上げていく必要があります。このような「関係性レベル3」を実現し、その中で全体最適的にものごとを動かしてくことこそ、プロデューサーシップを発揮することであり、「プロデューサー」の本当の役割なのです。」

ご講演後には、『プロデューサーシップ』をテーマにしたワークショップが行われ、参加者の皆様には「プロデューサー」となって自分の職場の問題を解決するプランを考えていただきました。

イベント後の交流会には、山下教授をはじめたくさんの方にご参加いただき、大変有意義な会となりました。

ご参加いただいた皆様、この度は誠にありがとうございました。
また今回、ご講演を快く引き受けて下さった山下教授に、あらためてZESDA一同、感謝申し上げます。

これからもZESDAは今回のカレッジのような様々なイベント・活動を開催して参りますので、応援のほど、何卒宜しくお願い致します。