アメリカでは女性の社会進出が進んでいる? 米大使館員に聞く (大使館ツアー(Embassy Tour)【第二回:米国】)

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NPO法人ZESDAは、2月18日(火)朝7時30分より霞が関ナレッジスクウェアエキスパート倶楽部にて「霞が関ばたけ」(霞が関界隈で勤務するビジネスマン有志の勉強会)及び「霞が関TEDee」(同地域の英語ディスカッションの勉強会)との共催により、在日各国大使館員の方と交流する朝食会「第二回:大使館ツアー(Embassy Tour)」を開催いたしました。

今回は、ゲストスピーカーに在日米国大使館 政治部次席 Jennifer A. Harhighさんをお招きし、「女性の労働市場参加 〜米国内の現状と議論をふまえて〜」というテーマにてご講演いただきました。

まず、政治・経済界での女性の参画を拡大させる米国政府の取組として、2012年9月にオバマ大統領が設立した「The Equal Futures Partnership」をご紹介くださいました。米国では、未来のリーダーを育成するためにSTEM(science, technology, engineering, and math)分野における教育の強化を重視し、STEM教育を推進するプログラムを実施していますが、特にSTEM分野に携わる女性の割合が低いことが指摘されています。この背景には、女性はSTEM分野に適さないというステレオタイプが影響しているとし、The Equal Futuresの実現のためには、初等教育よりSTEM教育を推進することの重要性を述べられました。

また、なぜ女性が労働市場に参画できないのかを考える際、これを「ワーキング・マザー」の問題であると捉えるのではなく、「ワーキング・ファミリー」の問題として捉えるべきであるとご指摘されました。出産・育児、そして介護というライフイベントを「家族で」乗り越えるためには、①フレックスタイム制、②テレコミューティング、③ジョブシェア、といった労働環境の整備が重要であるとのこと。彼女ご自身も、第二子をご出産された後、勤務形態を在宅ワークに変更したことで、仕事と家族の生活とを両立できたそうです。外交官として世界を舞台にご活躍されている背景には、3人のお子様をお持ちの母として、仕事により家族が離ればなれにならないように、家族の状況に合わせて仕事の内容や勤務地を選択するなど、ご夫婦で努力をされている姿がありました。

女性の政界参入に向けて、女性候補者・女性政治家を支援する非営利組織Emily’s listの活動などからも、女性の社会進出に関して先進的な国のイメージがある米国でしたが、まだまだ解決すべき課題が多く残されていることが分かりました。日本は、経営者・研究者・起業家・政治家に占める女性の割合が、米国よりさらに低い現状にあります。女性の力で日本の経済と成長を牽引するWOMANOMICS実現のために、米国から学ぶべきところは多いと感じた今回の大使館ツアーでした。

当日の様子
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今後もZESDAはグローバル・ネットワークを構築していくため、協賛会員以上の特典であるシークレット勉強会のひとつとして、「大使館ツアー」を開催して参ります。引き続きZESDAをよろしくお願いいたします。

参考URL:

The Equal Futures Partnership
http://www.whitehouse.gov/the-press-office/2012/09/24/fact-sheet-equal-futures-partnership-expand-women-s-political-and-econom

STEM education
http://www.ed.gov/stem

EMILY’S LIST
http://emilyslist.org